クレーム電話の切り方を解説!〜コールセンターのSVが教えるリアル対応例〜
SVとして私は、日々、様々なお客様と対応しています。
中には当然、悪質なクレーマーと呼ばれるお客様もおります。
コールセンターでのストレスの、大きな原因になるものですね。
そこで、私が実際に対応したクレームを紹介します。
今日は、こっちから電話を切ってやりました。
いったいどんな流れで、その結末を迎えたのか。
リアルな戦いの記録です。
お前なんか、契約社員か派遣なんだろう?
お客様のなかには、コールセンターの社員の素性を根掘り葉掘り聞こうとしてくる方がいらっしゃいます。
「お前なんか、契約社員か派遣なんだろう?」といった具合です。
こういう面倒くさい質問をしてくる人は、大抵が悪質なタイプに分類できます。
オペレーターを困らせることで、マウンティングしようとしているんですね。
「どうせ契約社員なんだろう」
「本社の人間を出せ」
「お前の所属している会社の名前を教えろ。そんなことも言えないのか?」
書いていて、イライラしてきます笑
これらは今日、私が実際に煽られたセリフです。
では、こういう質問に対して、どのように回答すべきなのか。
今回は、私の対応を例に挙げてみたいと思います。
もっとも、SVとして上席対応をしている前提なので、一般のオペレーターの読者さんは参考程度に捉えてくださいね。
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「私どもは、○○としての回答を述べています」
コールセンターって、けっこうな割合で、本社の人間じゃないんですよね。
これは勤めている人なら、常識的な話です。
企業はコールセンター業務を、グループ会社だったり外部に委託して運営していることがほとんどです。
もっとも、例外もあるのでしょうが…
私が務めているコールセンターも、本社のグループ企業としての位置付け。
なので、正確には、本社の人間ではありません。
一応、正社員ではありますが、そんなことをお客様に教える義務なんてありません。
では、もし「本社ではありません」と、回答してしまうとどうなってしまうか?
「たら、本社の人間を出せ」
「そんな会社の人間の言うことなんて、納得できるか」
と、お客様の無理難題がエスカレートしてしまうことでしょう。
では、「本社の人間です」と、嘘をつくべきなのか?
これも避けた方がいいですね。
こういう面倒なクレーマーは、どこで何をするのかわかりません。
他のオペレーターやSVが、もし「本社ではありません」と回答していたら面倒なことになります。
「あの嘘つきの○○を出せ!!」といった具合に、指名でクレーマーからの鬼電がやってくるでしょう。
面倒な質問は受け流す
ここでの正解は回答、「私どもは、○○(本社の名前)としての回答を述べております」といった具合です。
コツは、お客様からの質問に対して、真正面から回答しないことです。
というのも、お客様の目的は、私たちを煽ることなのです。
本当に所属を知りたいとは思っていません。
だって、知ったところで何も無いのですから。
そういう無意味な質問には、話を逸らすという対処で切り抜けます。
「そんな回答じゃ納得いかない!本社なのかを聞いているんだ!」
と、クレーマーが食い下がってきたら、どうしましょう。
そんな場合でも、スタンスは同じです。
「お客様、申し訳ございません。私どもは、○○としての回答を述べさせていただいております。その回答は変わりませんので、ご容赦ください。」
といったように、平行線に持ち込むのです。
もともと、何か別件のクレームから派生している場合は
「本来のお話から逸れているようですが、××の件については、ご理解いただけたでしょうか?」
といった具合に、話を本題に戻します。
または、
「私どもも、商品やサービスについてのご質問でしたらお答えいたします。ですが、企業としての運営や内部の運用については、お客様への回答を控えさせていただきます。」
といったように、聞かれたことに何でも答えるつもりは無いと、ハッキリ宣言してしまいます。
私がクレーム対応で意識しているのは、第三者が聞いたときに、正当性があるかどうかです。
これらのやりとりを客観的にみたとき、どっちの言い分が社会人として正しいか。
言うまでもありませんよね?
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最後は決裂も仕方がない
この調子で平行線が続くようなら、私はSVとして、決裂に持っていきます。
わざとお客様の言葉を無視するサイレントプレッシャーという手法の出番ですね。
黙りこくっていたら、お客様から痺れを切らして「何か返事しろ!」といったように、私が話す順番がやってきます。
「私は既に○○としての回答をさせていただきましたので、これ以上お答えすることはございません。ご希望に沿えず、この度は申し訳ございませんでした。」
と、返します。
そしてさらに黙ってお客様が根負けするのを待つか「回答は以上ですので、こちらから失礼いたします。お電話ありがとうございました。」といって、電話を切ってしまいます。
このような感じで、私は「本社の人間なのか!?」といったクレーマーを、無事に撃退することができました。
電話を切ってやる瞬間は、何とも言えない気持ちです。
もちろん、コールセンターによっては、決裂で切断できない会社もあるでしょうから、一概に正解とは言えません。
こんな方法もあるんだな、と何かの参考になれば幸いです。
さて、明日はどんなクレーマーと出会えるのでしょうか。
そして、私はこんな日々から、いつになったらオサラバできるのでしょうか。
では、明日も頑張りましょう。good luck!